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結論から言えば、個人がネットショップを始めるなら「卸サイトで小さく仕入れて売れる商品を確かめ、売れる商品が見えたらメーカー直取引で利益率を上げる」順番が現実的です。仕入れ先にはそれぞれ利益率とリスクの違いがあり、1つに決めるより使い分ける方が安定します。
筆者はAmazon・楽天・メルカリShops・自社ECの4店舗を運営しており、仕入れはメーカーとの直接取引と卸サイトの両方を使っています。この記事では、仕入れ先の種類ごとの特徴と、実際に使っていて気をつけている点をまとめます。
ネットショップの仕入れ先にはどんな種類がある?
主な仕入れ先は次の6つです。
- メーカー直取引:商品を作っているメーカーから直接仕入れる
- 卸問屋・代理店:複数のメーカーの商品を扱う卸業者から仕入れる
- 卸サイト(仕入れサイト):事業者向けの仕入れ専用サイトで、会員登録して仕入れる
- 展示会:業界の展示会でメーカーや卸業者と出会い、取引を始める
- 海外仕入れ:海外の仕入れ先から輸入する
- 無在庫販売:在庫を持たず、注文が入ってから仕入れ先に手配する
どれが正解というより、利益率・手間・リスクのバランスが違うと考えてください。以下、筆者が実際に使っているものを中心に解説します。
メーカー直取引はどんな人に向いている?
メーカー直取引の最大の利点は、中間の業者を通さない分、仕入れ値が下がり利益率が高くなることです。商品の情報や在庫状況もメーカーから直接得られるため、販売ページの質も上げやすくなります。
一方で、取引を始めるまでのハードルは高めです。問い合わせても取引条件が合わなかったり、一定の発注量を求められたりすることがあります。すでに売れる見込みのある商品が分かっている段階で、利益率を上げるために使うのが向いています。
筆者が主力商品のメーカーと取引を始めた経緯はメーカーとの取引はどう始めたかで詳しく書いています。
卸サイトのメリットと注意点は?
卸サイトは、事業者向けに商品を卸価格で販売している仕入れ専用のサイトです。代表的なものにスーパーデリバリーなどがあり、筆者も利用しています。
主なメリットは次のとおりです。
- 少ない数量から仕入れられる:メーカー直取引のような大きな発注量を求められにくい
- 多くのメーカーの商品を1か所で探せる:取引先を1社ずつ開拓する手間が省ける
- 取引開始のハードルが低い:会員登録と審査を通れば、すぐに仕入れを始められる
注意したいのは利益率です。卸サイトはサービスを運営する側の手数料がかかるため、出品しているメーカーや卸業者は、その手数料分を卸価格に上乗せしています。つまり同じ商品でも、メーカー直取引より仕入れ値は高くなりやすいということです。
そのため卸サイトは、「売れるかどうか分からない商品を少量で試す場所」として使い、売れ続ける商品はメーカー直取引に切り替えられないか検討する、という使い分けがおすすめです。
無在庫販売は個人でもやっていい?
無在庫販売は、在庫を持たずに販売し、注文が入ってから仕入れ先に商品を手配する方法です。在庫を抱えないため、仕入れ資金がほとんどかからないのが魅力です。
ただし、実際に運用してみると出荷が遅れるリスクが常にあります。注文を受けてから仕入れ先に手配するため、仕入れ先の出荷状況によっては、ショップで約束した出荷日に間に合わないことがあるのです。
特にAmazonでは、出荷の遅れはアカウントのパフォーマンス指標に影響します。指標が悪化すると出品に制限がかかることもあるため、無在庫販売では次の点に注意してください。
- 出荷までの日数を余裕を持って設定する:仕入れ先から届くまでの日数を見込んでおく
- 仕入れ先の在庫切れに備える:仕入れ先で品切れになると、注文をキャンセルせざるを得なくなる
- モールの規約を確認する:第三者が出荷する形の販売には各モールのルールがあるため、出品前に必ず確認する
Amazonのアカウント評価のリスクについてはAmazonアカウント停止の実体験も参考にしてください。
個人・副業で始めるなら、どの順番がいい?
筆者のおすすめは次の順番です。
- 卸サイトに登録し、少量で仕入れる:まずは小さく仕入れて、仕入れから販売・発送までを一巡させる
- 売れた商品・売れなかった商品を数字で確認する:販売データをもとに、売れ続ける商品を見極める
- 売れ続ける商品はメーカー直取引を検討する:利益率を上げるため、メーカーに直接問い合わせる
- 在庫を持つ商品と、無在庫で扱う商品を分ける:確実に売れる商品は在庫を持ち、試したい商品は無在庫や少量仕入れで様子を見る
仕入れる前に「売れている商品かどうか」をデータで確認する方法はネットショップ開業で何を売る?、仕入れる数とタイミングは発注のタイミングと数量の決め方で解説しています。
よくある質問
Q. 個人でも卸から仕入れられますか?
A. 仕入れられます。卸サイトの多くは、個人事業主でも登録できます。ただし、事業として販売していることの確認(ショップのURLや開業の届け出など)を求められることがあるため、販売するショップを先に用意しておくと登録がスムーズです。
Q. 仕入れ資金はどのくらい必要ですか?
A. 決まった金額はありませんが、「全額が売れ残っても生活に影響しない範囲」から始めるのが鉄則です。仕入れた商品は売れるまで現金に戻りません。卸サイトの少量仕入れや無在庫販売を組み合わせれば、最初の資金を抑えて始められます。
Q. 海外から仕入れるのはどうですか?
A. 国内にない商品を扱える魅力はありますが、輸入の規制、関税、配送日数、届いた商品の検品など、国内仕入れより確認することが大幅に増えます。初めての仕入れは国内から始め、仕入れと販売の流れに慣れてから検討する方が安全です。
まとめ:試す仕入れと、稼ぐ仕入れを分ける
- 仕入れ先は、メーカー直・卸問屋・卸サイト・展示会・海外・無在庫の6種類
- メーカー直取引は利益率が高いが、取引開始のハードルも高い
- 卸サイトは少量から始めやすいが、手数料分が卸価格に上乗せされ、利益率は低めになる
- 無在庫販売は出荷遅れがAmazonのパフォーマンス指標に影響するため、出荷日数の設定に注意する
- 卸サイトで試し、売れ続ける商品はメーカー直取引で利益率を上げる
仕入れ先を1つに絞る必要はありません。「試すための仕入れ」と「利益を出すための仕入れ」を分けて考えると、在庫リスクを抑えながら利益率を上げていけます。販売する場所がまだ決まっていない人は、初期費用をかけずに始められるBASE
のようなサービスで小さく試すのも一つの方法です。販売場所の比較はネットショップはどこで始めるべきかをご覧ください。

