結論から言えば、GoQシステムは複数のモールの受注処理と在庫をまとめて管理するクラウドのシステムで、受注件数が増えても月額が変わらない定額制が特徴です。基本料金が安く受注件数に応じて料金が増えるネクストエンジンとは、料金の考え方が逆になっています。筆者はAmazon・楽天市場・メルカリShopsの受注管理と在庫連携に使っており、今では「ないと困る」道具になっています。
筆者はAmazon・楽天市場・メルカリShops・自社ECの4店舗を運営しています。この記事では、GoQシステムを実際に使っている立場から、機能と料金、ネクストエンジンとの違い、選んだ理由をまとめます。
GoQシステムとは?何ができる?
GoQシステム(GoQSystem)は、株式会社GoQSystemが提供する、ネットショップの受注・在庫・出荷をまとめて管理するクラウドのシステムです。主な機能は次のとおりです。
- 受注管理:各モールの注文を1つの画面に取り込み、まとめて処理する。送り状やピッキング票の一括発行もできる
- 在庫連携:1つの在庫数を各モールに配信し、どこかで売れたら全モールの在庫を減らす
- 商品管理:商品情報を管理し、モールへの登録に使う
- 出荷管理:出荷作業の管理や倉庫との連携
多店舗で同じ商品を売っていると、「楽天で売れたのにAmazonの在庫が残っていて、ない商品が売れてしまう」という事故が起きます。これを防ぐのが在庫連携です。在庫連携の具体的な運用は在庫の一元管理はこう回すで詳しく書いています。
GoQシステムの料金はいくら?
料金比較サイト「アイミツSaaS」の掲載(2026年3月時点)では、プランは次のとおりです。
| プラン | 月額 | 初期費用 |
|---|---|---|
| フリープラン | 無料 | 記載なし |
| 受注管理プラン | 15,000円 | 30,000円 |
| 受注・在庫連携 管理プラン | 29,800円 | 40,000円 |
| 受注・商品・在庫 連携管理プラン | 44,800円 | 50,000円 |
| 受注・商品・在庫連携 出荷管理プラン | 64,800円 | 100,000円 |
各プランの最低利用期間は3か月とされています。筆者が使っている受注管理と在庫連携がそろうのは、表の「受注・在庫連携 管理プラン」です。料金は変わることがあるため、申し込む前にGoQSystemの公式サイトで最新の金額を確認してください。
大きな特徴は、受注件数が増えても月額が変わらない定額制であることです。注文が多いショップほど、1件あたりの費用は下がっていきます。
ネクストエンジンとの違いは?
よく比べられるのが、同じく多店舗の受注・在庫をまとめて管理するネクストエンジンです。筆者はネクストエンジンを使ったことはないため、公開されている情報をもとに、料金の考え方の違いを整理します。
| 項目 | GoQシステム | ネクストエンジン |
|---|---|---|
| 料金の考え方 | 機能ごとのプランで月額が決まる定額制 | 基本料金+受注件数に応じた従量課金 |
| 月額の目安 | 受注・在庫連携で29,800円(掲載値) | 基本料金3,000円から(掲載値) |
| 初期費用 | プランにより30,000円〜 | なし(掲載値) |
| お試し | 無料トライアルあり | 30日間の無料体験あり |
ネクストエンジンの数字は、比較サイト「ITreview」の掲載(2026年8月時点)によるものです。
料金の考え方から見ると、注文がまだ少ないうちは、基本料金が安く件数に応じて払うネクストエンジンが始めやすく、注文が多くなるほど、定額のGoQシステムが割安になりやすいという関係になります。どちらが安いかは、自分の月の受注件数で両方の料金を計算して比べるのが確実です。
もう一つの見分け方は、使いたい配送方法やモールに対応しているかです。筆者がGoQを選んだのも、料金ではなくこの点でした。
なぜGoQシステムを選んだのか?
筆者は以前、別の一元管理ツール(クロスモール)を使っていました。その頃、Amazonの配送サービス「Amazon Easy Ship」(Amazonが指定した配送業者が集荷・配送するサービス)を使うことにしたのですが、当時使っていたツールはEasy Shipに対応していませんでした。配送方法を使えないのでは意味がないため、Easy Shipに対応していたGoQシステムに移りました。
その後、Easy Shipは解約しましたが、GoQシステムはそのまま使い続けています。受注処理と在庫連携が日々の業務の中心になっており、外せない道具になったためです。ツールを変えてきた経緯と作業時間の変化は受注処理が1〜2時間から30分になるまでにまとめています。
実際に使っている機能・使っていない機能は?
筆者が主に使っているのは、受注管理と在庫連携の2つです。
- 受注管理:Amazon・楽天市場・メルカリShopsの注文をまとめて取り込み、送り状を一括で発行しています。発送作業はスタッフが担当しています。
- 在庫連携:GoQシステムの在庫数を各モールに配信しています。在庫を直すときは、モールの管理画面ではなく必ずGoQ側で直す、というルールで運用しています。
一方、Amazonと楽天の商品登録は、それぞれのモールの管理画面で行っており、GoQの商品登録機能は使っていません。モールごとに登録の作法が違うためです。メルカリShopsだけは、最初の商品登録をGoQからまとめて行いました。
不満な点・注意点は?
今のところ、大きな不満はありません。むしろないと困るレベルになっています。ただし、使い始めるときに気をつけたい点はあります。
- 慣れるまで1〜2週間かかる:注文の振り分けルールや画面の操作を自社の運用に合わせる期間が必要です。繁忙期の直前に導入するのは避けた方が安全です。
- セット商品の設定を忘れると在庫がずれる:単品を組み合わせたセット商品は、「どの単品を何個使うか」を登録して初めて在庫が連動します。設定漏れで在庫がずれ、キャンセルを出したことがあります。
- 在庫の反映には少し時間差がある:注文を取り込むまで数分〜数十分かかるため、残り1個の商品は複数のモールで同時に売れることがあり得ます。
よくある質問
Q. GoQシステムは何店舗から使うべきですか?
A. 2つ以上のモールで同じ商品を売り始めたら検討する価値があります。在庫を手作業で合わせていると、売り越し(ない商品が売れる)のリスクが店舗の数だけ増えるためです。多店舗展開で最初につまずく点は多店舗EC運営で最初に詰まる3つのポイントで書いています。
Q. メルカリShopsにも対応していますか?
A. 対応しています。筆者もAmazon・楽天市場と合わせて、メルカリShopsの受注と在庫をGoQシステムで管理しています。
Q. Amazonの価格改定ツールと一緒に使えますか?
A. 使えます。筆者はGoQシステムで受注・在庫を管理しながら、Amazonの価格の調整には別のツールを使っています。役割の分け方は一元管理ツールを入れてもプライスターを使い続ける理由をご覧ください。
まとめ:料金の安さより、自分の運用に合うかで選ぶ
- GoQシステムは、複数モールの受注・在庫・出荷をまとめて管理するクラウドのシステム
- 受注件数が増えても月額が変わらない定額制で、受注・在庫連携のプランは月29,800円(掲載値)
- ネクストエンジンは基本料金+従量課金で、注文が少ないうちは始めやすい
- 筆者は配送サービスへの対応を理由にGoQへ移り、今は受注管理と在庫連携に使っている
- 導入時は習熟期間とセット商品の設定に注意する
一元管理のシステムは、料金表だけで選ぶと「使いたい配送方法やモールに対応していなかった」ということが起こります。無料のお試し期間を使い、自分の受注件数と使いたい機能で両方を試してから決めるのがおすすめです。

