自社ECサイトの作り方と費用|3つの方法を比べて選ぶ

※本記事にはプロモーションが含まれます

結論から言えば、自社ECサイトの作り方は「カート型サービス」「オープンソース型」「フルスクラッチ」の3つです。初めて作るなら、初期費用が低く、セキュリティ対応をサービス側が担ってくれるカート型から始めるのが現実的です。

筆者はAmazon・楽天・メルカリShopsに加えて、オープンソース型のEC-CUBEで自社ECサイトを運用しています。この記事では、実際に運用している立場から、作り方ごとの費用と見落としがちな点をまとめます。

自社ECサイトとは?

自社ECサイトは、Amazonや楽天のようなモールに出店するのではなく、自分専用のドメインで運営するネットショップです。

モールと比べた主な違いは次のとおりです。

  • デザインやページ構成を自由に決められる:モールの決められた枠に縛られない
  • 販売手数料の負担が軽い:モールのような売上に応じた手数料が抑えられる(決済手数料はかかる)
  • 集客はすべて自分で行う:モールの検索から買いに来るお客さんがいないため、売上は集客力次第

3つ目が最大の注意点です。自社ECは作っただけでは売れません。筆者の自社ECも、売上の柱はモール側です。自社ECを持つべきかどうかの判断は自社ECは持つべきかで詳しく書いています。

自社ECサイトの作り方は?3つの方法

1. カート型サービスで作る

BASEやmakeshopなどのサービスに登録し、管理画面から商品やデザインを設定する方法です。サーバーの準備やシステムの保守はサービス側が行うため、専門知識がなくても始められます。

  • 向いている人:初めて自社ECを作る人、技術的な管理に時間をかけたくない人
  • 注意点:デザインや機能はサービスが用意した範囲内になる

2. オープンソース型で作る

EC-CUBEのように、無料で公開されているECシステムを自分のサーバーに設置して作る方法です。デザインや機能を自由にカスタマイズできる反面、サーバーの管理やセキュリティ対応は自分の責任になります。

  • 向いている人:独自の機能やデザインが必要な人、制作会社に構築や保守を任せられる人
  • 注意点:システム自体は無料でも、構築と運用の手間・費用がかかる

筆者は、このオープンソース型を制作会社に依頼して構築しました。

3. フルスクラッチで作る

システムをゼロから開発する方法です。自由度は最も高いですが、開発費が大きく、大規模な事業者向けです。個人や小規模のショップが最初に選ぶ方法ではありません。

費用はどれくらいかかる?

作り方によって、かかる費用の種類がまったく違います。

カート型の費用

  • 初期費用:無料〜少額のサービスが多い
  • 月額料金:無料プランから月額固定プランまで、サービスとプランにより異なる
  • 決済手数料・サービス手数料:売上に応じてかかる。月額無料のプランほど、売れた分の手数料が高めになる傾向がある

月額無料で手数料が高めのプランは「売上が少ないうち」に、月額固定で手数料が低いプランは「売上が増えてから」に向いています。料金体系は変わることがあるため、各サービスの公式サイトで最新の条件を確認してください。

オープンソース型の費用

  • 構築費:制作会社に依頼する場合に発生(自分で構築すればかからないが、専門知識が必要)
  • サーバー代・ドメイン代:毎月・毎年かかる維持費
  • 決済代行会社の手数料:クレジットカード決済を導入する場合
  • 保守・改修の費用:不具合対応や機能追加を外部に頼む場合

筆者の場合、構築後の日常的な維持費はサーバー代とドメイン代が中心です。ただし、これは構築を終えた後の話です。最初の構築費と、後述するセキュリティ対応の手間を含めて考える必要があります。

オープンソース型で見落としがちなことは?

オープンソース型で特に見落とされやすいのが、クレジットカード決済を導入するときのセキュリティ要件です。

クレジットカード決済を使うには決済代行会社と契約しますが、その際にサイトのセキュリティ対策が求められます。筆者の場合も、カード会社との契約時に対応が必要になりました。カード情報の不正利用を防ぐため、ネットショップ側にも一定の対策が求められる流れになっています。

カート型サービスであれば、こうした対策の多くはサービス側が対応しています。一方、オープンソース型では自分(または依頼した制作会社)が対応する必要があります。必要な対策の内容は決済代行会社によって案内されるため、構築前に確認しておくと、後から慌てずに済みます。

「システムは無料」という言葉だけで選ぶと、この部分で想定外の手間がかかります。

構築した後の運営はどうする?

自社ECは、作って終わりではありません。商品の追加、カテゴリーの整理、トップページの見直しなど、日々の更新が続きます。

制作会社に構築を頼んだ場合でも、こうした日常の更新まで毎回依頼していては、費用も時間もかかります。筆者はAIが普及してからは、トップページのカテゴリー整理などをAIに相談しながら自分で行うようになりました。構成案の作成や文章の整理をAIに手伝ってもらうことで、外部に頼まなくても改善を回せるようになっています。

構築は専門家に任せ、日々の改善は自分とAIで回す。この分担は、小規模のショップにとって現実的な運営方法です。

どの方法を選べばいい?

筆者が実際に運用しているのはオープンソース型のみのため、すべての方法を比べて「これが一番」と断定はできません。ただ、運用してきた経験から言えるのは、オープンソース型は自由度と引き換えに、技術的な責任を自分で負う方法だということです。

判断の目安は次のとおりです。

  • 初めて自社ECを作る・まず売れるか試したい:初期費用がかからないカート型で小さく始める
  • 本格的に自社ECを育てたい・機能を充実させたい:機能の多い有料のカート型を検討する
  • 独自の仕組みが必要・保守を任せられる制作会社がいる:オープンソース型を検討する

まず小さく試すなら、無料から始められるBASEのようなサービスが手軽です。売上が伸びて機能が必要になったら、makeshopのような機能の充実した有料カートに移る、という順番なら初期の負担を抑えられます。モールも含めた販売場所の比較はネットショップはどこで始めるべきかをご覧ください。

よくある質問

Q. 自社ECサイトは無料で作れますか?

A. カート型サービスの無料プランを使えば、初期費用・月額費用をかけずに作れます。ただし売れたときの手数料はかかります。オープンソース型もシステム自体は無料ですが、サーバー代・ドメイン代と、構築・セキュリティ対応の手間や費用がかかるため、実質的に無料ではありません。

Q. 自分で作るのと、制作会社に頼むのはどちらがいいですか?

A. カート型なら自分で十分に作れます。オープンソース型は、サーバーやセキュリティの知識がなければ制作会社に頼む方が安全です。筆者も制作会社に依頼しました。依頼する場合は、構築後の保守やセキュリティ対応をどこまで任せられるかも事前に確認しておきましょう。

Q. モールと自社ECは両方やるべきですか?

A. 最初から両方を同じ熱量で運営する必要はありません。自社ECは集客をすべて自分で行う必要があるため、まずはモールで売れる商品を作り、その後に自社ECを育てる順番の方が失敗は少なくなります。開業時の注意点はネットショップ開業で失敗しやすいポイントにまとめています。

まとめ:作る前に「誰が管理するか」を決める

  1. 自社ECの作り方は、カート型・オープンソース型・フルスクラッチの3つ
  2. カート型は初期費用が低く、サーバー管理やセキュリティ対応をサービス側が担う
  3. オープンソース型は自由度が高い反面、構築費・維持費・セキュリティ対応を自分で負う
  4. クレジットカード決済を導入する場合、セキュリティ対策が求められる点を事前に確認する
  5. 初めてならカート型で小さく試し、必要に応じて有料カートやオープンソース型へ広げる

自社ECは、作り方そのものより「作った後に誰が管理し、どう集客するか」で成果が決まります。まずは管理の負担が小さい方法から始めて、売れる手応えをつかんでください。

タイトルとURLをコピーしました